
【ワシントン時事】トランプ米大統領は21日、FOXニュースのラジオ番組に出演し、ロシアのウクライナ侵攻終結に向けた新たな和平案を受け入れるか否かを27日までに回答するようウクライナに要請した。一方、石油大手2社を対象に発動した対ロ制裁については「非常に強力だ」と強調し、当面維持する考えを示した。
これに先立ちウクライナのゼレンスキー大統領は、国民向けに演説を行い、領土割譲などが含まれているとされる和平案に関して「尊厳を失うか、重要なパートナーを失うか、非常に難しい選択に直面している」と述べた。米国の支援をつなぎ留めたい考えをにじませつつ、自国に不利な和平案の即時受諾は困難との立場を示唆した。
ゼレンスキー氏は演説で、回答期限に触れない形で「来週は困難な週になる」と指摘。米国などと和平案の調整が必要とした上で、ウクライナが拒否した場合に「平和を望んでいない」とロシアに批判させないことが重要だと訴えた。ゼレンスキー氏は21日、バンス米副大統領と電話会談し和平案について協議した。
【時事通信社】
〔写真説明〕(左から)ウクライナのゼレンスキー大統領、トランプ米大統領、ロシアのプーチン大統領(AFP時事)
2025年11月22日 08時14分