【ロンドン時事】英情報局保安部(MI5)は18日、中国工作員がSNSや転職サイトなどを利用して英議会の議員らに接触を試み、「議会の手続きに介入し、活動に影響を及ぼそうとしている」と警告を発した。上下両院議長が議員宛てに送った電子メールの内容を英メディアが報じた。
防諜(ぼうちょう)やテロ阻止を主任務とするMI5は、中国国家安全部の関係者とされる中国人女性2人を名指しし、ビジネス向けSNS「リンクトイン」上で議員らを対象に大規模な協力者獲得活動をしていると指摘。「彼女らの目的は情報収集と、長期的な関係構築に向けた基盤をつくること」とし、工作活動への注意を呼び掛けた。
在英中国大使館の報道担当者はこの件について、「完全な作り話」であり「悪意のある中傷」だと断言。英政府に対し「偽りの告発と自らが仕組んだ茶番劇をやめよ」と抗議した。名指しされた2人はメディアの取材に応じていない。
【時事通信社】
2025年11月19日 06時34分
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