
東京都杉並区のアパートで住宅明け渡しの強制執行手続き中、裁判所執行官ら2人が刺され死傷した事件で、殺人などの容疑で東京地検に送検された職業不詳山本宏容疑者(41)の鑑定留置が28日始まった。関係者への取材で分かった。期間は4月27日までの3カ月で、刑事責任能力の有無などを調べる。
事件は15日午前10時15分ごろ、杉並区和泉の同容疑者が住むアパート前路上で発生。保証会社社員小栗寿晃さん(61)が背中を刺されて死亡し、東京地裁執行官の60代男性が胸など4カ所を刺されてけがをした。
捜査関係者によると、同容疑者は昨年7月時点で約60万円の家賃を滞納。同10月に退去と支払いを命じる判決が出され、先月に退去日の通告を受けていた。「新型コロナ禍以降、就職する気になれず無職だった」「追い出されたらどうやって生きていけばいいか分からず、自暴自棄になった」などと供述している。
同容疑者は執行官らが部屋を訪ねた際、カセットコンロ用のガスボンベやねじなどが入った段ボール箱を差し出し、逃げる2人を追い掛けて襲撃した後、自室に戻って火を付けたとみられる。警視庁が詳しい状況を調べている。
〔写真説明〕事件が起きたアパートの現場検証をする警視庁の捜査員ら=16日、東京都杉並区
2026年01月28日 14時54分