旧統一教会総裁を起訴=韓国特別検察官、前政権との癒着解明へ



【ソウル時事】韓国の特別検察官は10日、請託禁止法違反の罪などで、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)総裁の韓鶴子容疑者(82)を起訴した。韓容疑者は、尹錫悦前大統領夫人の金建希被告=あっせん収賄罪などで公判中=に高級バッグなどを贈り、教団への便宜供与を求めたとされる。

特別検察官は、教団と尹氏夫妻、尹政権で与党だった保守系政党「国民の力」の間に癒着関係があったとみて、実態解明を進めている。韓容疑者は、尹氏側近で同党の国会議員、権性東被告=政治資金法違反の罪で起訴=に対し、1億ウォン(約1080万円)の政治資金を不正に渡した罪にも問われている。

韓容疑者は9月に特別検察官に逮捕された。韓国メディアによると、韓容疑者は起訴前の取り調べで容疑を否認。10月に入り健康上の問題を理由に、特別検察官の取り調べに応じておらず、供述を拒否する意思を示しているという。

旧統一教会は韓容疑者の起訴を受け、「深い遺憾の意を表明する」とのコメントを発表。「韓総裁は政治的利益や金銭的目的とは関係なく信仰の使命を遂行してきた。事件を指示したり、遂行したりして関与したことはない」と主張した。

【時事通信社】 〔写真説明〕旧統一教会の韓鶴子総裁=9月17日、ソウル(EPA時事)

2025年10月13日 12時46分


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