【エルサレム時事】パレスチナ自治区ガザでのイスラエルとイスラム組織ハマスの和平案「第1段階」の合意に基づき、ハマスは13日、ガザで最後まで拘束していた生存中の人質20人を解放した。イスラエル軍が発表した。2023年10月のイスラエル奇襲でハマスに連れ去られた人質のうち、生存者全員が解放されたことになり、2年にわたり戦闘が続いたガザ情勢は大きな節目を迎えた。
ハマスは奇襲を通じ、約250人をガザに拉致。米国の停戦仲介などで多くの人質が解放されたが、遺体を含む48人が取り残されていた。ハマスは生存者のほかに、4人の遺体を13日中に引き渡すと発表。一方、イスラエル側は人質解放と引き換えに、終身刑を受けたパレスチナ人250人とハマス奇襲後に拘束したガザ住民約1700人の釈放を始めた。
トランプ米大統領は13日にイスラエルを訪れ、国会で演説。ガザ停戦は「新たな中東の歴史的な夜明けだ」と訴えた。また、「ハマスは武装解除され、イスラエルの安全はもはや脅かされることはない」と指摘。「安定や安全、尊厳、経済発展の土台の回復が焦点だ」と述べ、ガザ再建に協力する考えを示した。演説前には、人質家族らと面会した。
【時事通信社】
〔写真説明〕13日、イスラエル中部テルアビブで、赤十字国際委員会(ICRC)の車列が人質を迎えに向かったことを受け、喜ぶ人々(AFP時事)
〔写真説明〕13日、パレスチナ自治区ガザの中心都市ガザ市で、人質を乗せた赤十字国際委員会(ICRC)の車両(ロイター時事)
〔写真説明〕13日、エルサレムのイスラエル国会で、言葉を交わすネタニヤフ首相(右)とトランプ米大統領(AFP時事)
〔写真説明〕イスラエル国会で演説するトランプ米大統領=13日、エルサレム(ロイター時事)
2025年10月13日 22時42分