【イスタンブール時事】トランプ米大統領は13日、パレスチナ自治区ガザでのイスラエルとイスラム組織ハマスの和平案を巡り、ハマスの武装解除などを含む「第2段階」が既に始まったと述べた。「第1段階」とされた停戦発効や人質解放を達成したことを受け、平和と安定の実現に向けて合意履行を確実に進めたい考えを示したとみられる。
トランプ氏はこの日、エジプト東部シャルムエルシェイクで開かれた首脳級のガザ和平国際会議に出席。ガザ停戦交渉を仲介してきたエジプトのシシ大統領、カタールのタミム首長、トルコのエルドアン大統領と並んで和平に関する文書に署名し、「ガザの戦争は終わり、復興が始まる」と表明した。
和平案の第2段階では、ハマスの武装解除のほか、ガザの戦後統治、イスラエル軍のさらなる撤退などが含まれている。4カ国首脳は文書で和平案合意を歓迎。「パレスチナ人とイスラエル人を含む地域の全ての人々のため、平和と安全、安定、機会を確保する形で合意を履行する」と宣言した。ただ、第2段階の詳細には触れておらず、トランプ氏も言及しなかった。
国際会議には英国やフランスなど欧州各国のほか、アラブ諸国などから20を超える首脳や代表らが参加した。パレスチナはアッバス自治政府議長が出席し、ハマスは代表団を送らなかった。イスラエルのネタニヤフ首相はトランプ氏の招待を辞退した。
【時事通信社】
〔写真説明〕13日、エジプト東部シャルムエルシェイクで署名したパレスチナ自治区ガザの和平に関する文書を掲げるトランプ米大統領(ロイター時事)
〔写真説明〕13日、エジプト東部シャルムエルシェイクでパレスチナ自治区ガザの和平に関する文書に署名するシシ大統領(前列左)とトランプ米大統領(同右)(AFP時事)
2025年10月14日 09時03分