国の事前防災や災害対応の司令塔を担う「防災庁」の今秋発足に向けた準備が進んでいる。高市早苗首相は昨年10月の就任当初から「復興庁が蓄積してきた経験やノウハウを最大限に生かさないともったいない」と強調。防災庁設置準備担当を復興相に兼務させ、復興の経験を防災庁に生かそうとしている。
政府は昨年末、防災庁設置に関する基本方針を閣議決定した。首相を組織の長とし、防災相を配置。各府省庁に必要な説明を求めたり、勧告したりする権限を持たせることを明記した。早期の復旧とより良い復興に向け、あらかじめ復興の基本目標や手順を検討しておく「事前復興」の取り組みを推進することも盛り込んだ。
同庁設置のための関連法案を、今月18日に召集された特別国会に提出する。発足を見据え、2026年度予算案では、現在国の災害対応を担っている内閣府防災部門などの関連予算を前年度の約1.4倍の202億円に増やした。
同庁は、現在220人の内閣府防災部門を強化する形で、352人体制でスタート。東京都内の首相官邸周辺に設ける本庁に加えて、27年度以降、地方機関の「防災局」も2カ所設置する方針だ。大規模災害への備えだけでなく、災害発生後の復旧・復興にも一元的に対応できる組織を目指す。
復興庁は31年3月末までの時限組織。自民党内では、防災庁との統合について「今後検討が必要だ」との意見も出ているが、現時点では「(防災庁の)本庁ができていない中で時期尚早だ」などとして議論は深まっていない。
【時事通信社】
2026年02月27日 16時01分
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