中国、火星の表面探査開始=米に次ぎ2カ国目



【北京時事】今月15日に火星に初着陸した中国の無人探査機「天問1号」に搭載された探査車「祝融号」が22日午前10時40分(日本時間同11時40分)、火星の地表に降ろされ、火星表面の探査を開始した。国営中央テレビが伝えた。火星の表面探査は、米国に次ぎ世界で2カ国目。火星では、今年2月に着陸した米国の探査車「パーシビアランス」も活動中で、米国と並ぶ「宇宙強国」への着実な前進をアピールした。

祝融号は高さ1メートル85センチ、重さ約240キロ。設計寿命の約3カ月間、六つの車輪で走行しながらカメラやレーダーで地形や土壌などを調査。水や氷の痕跡を探るのも任務だ。取得したデータは火星の周回軌道を回る天問1号の周回機を通じて地球に送る。

中国国家宇宙局は、祝融号が天問1号の着陸機から2本のレールを伝って火星表面に降りて走行する様子を、祝融号のカメラで捉えた映像を公開した。

中国は、「科学技術の自立自強」の象徴として宇宙開発プロジェクトを強化。昨年12月には、米国、旧ソ連に続き44年ぶりに月のサンプル回収に成功したほか、4月29日には独自の有人宇宙ステーション建設に着手。将来的には、火星からのサンプル回収や木星探査なども計画している。

【時事通信社】 〔写真説明〕中国の火星探査機「天問1号」の着陸機から、探査車「祝融号」がレールを伝って火星の地表に降りる様子=中国国家宇宙局が22日公開したビデオ映像から(ロイター時事) 〔写真説明〕「祝融号」が送信してきた、着陸地周辺を撮影した火星表面の画像=中国国家宇宙局が19日に公開(AFP時事)

2021年05月22日 18時31分


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