芥川賞に畠山さん、鳥山さん=直木賞は嶋津さん



第174回芥川・直木賞(日本文学振興会主催)の選考会が14日、東京・築地の新喜楽で開かれ、芥川賞は畠山丑雄さん(33)の「叫び」(新潮12月号)と、鳥山まことさん(33)の「時の家」(群像8月号)に決まった。直木賞は嶋津輝さん(56)の「カフェーの帰り道」(東京創元社)が選ばれた。贈呈式は2月下旬に都内で行われ、正賞の時計と副賞100万円が贈られる。

畠山さんは初候補で受賞。作品は、荒れた生活を送る公務員の男性が、銅鐸(どうたく)づくりに打ち込むうちに郷土史への理解を深め、大阪・関西万博で驚くべき行動に出る。鳥山さんも初候補。作品は、取り壊し予定の家に刻まれた、かつての住人らの生活の記憶を緻密な描写で浮かび上がらせた。

芥川賞選考委員の平野啓一郎さんは、畠山さんの作品について「物語に推進力とスケールの大きさがあり、文体にも工夫があった」と評価し、鳥山さんの作品について「ディテールにこだわり描写し尽くした」と話した。

嶋津さんは候補2度目。作品は、東京の片隅にある「カフェー西行」で働く個性豊かな女性らを描いた連作短編集。大正、昭和という激動期をしなやかに生きる姿を活写した。

直木賞選考委員の宮部みゆきさんは「ともかく素晴らしく、全てのバランスが良かった。天性のセンスで、読んでいる人を幸せにしてくれる作家だ」と、嶋津さんの力量をたたえた。

〔写真説明〕記者会見で撮影に応じる(左から)直木賞の嶋津輝さん、芥川賞の畠山丑雄さんと鳥山まことさん=14日午後、東京都千代田区

2026年01月14日 21時24分


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