
【ワシントン時事】トランプ米大統領は25日、南部フロリダ州に向かう大統領専用機内で記者団に対し、ウィトコフ中東担当特使が来週ロシアを訪問すると明らかにした。モスクワでプーチン大統領と会談し、ロシアのウクライナ侵攻終結に向けた和平案について議論する。トランプ氏の娘婿クシュナー氏も同行する可能性がある。
米国は先に、28項目に上る和平案を作成し、ウクライナ、ロシア双方に提示した。しかし、ロシア寄りの内容で、難色を示すウクライナや欧州諸国の高官らとの協議の上、ウクライナ側の主張を盛り込む形で原案の一部が修正された。
トランプ氏は米ロ双方との協議が順調だとの認識を示した。原案については「(和平のための)概念だった。28項目について一つずつ取り上げ、22項目へと絞り込んだ。好ましい形で解決した」と説明した。
これに先立ちSNSでは、ロシアとウクライナ双方の意見を取り入れ、原案が「微調整された」と表明。修正案の取りまとめを目指し、ウィトコフ氏の訪ロに加え、ドリスコル陸軍長官にウクライナ側との協議を指示したと明らかにした。
米メディアによれば、ドリスコル氏は24、25両日、アラブ首長国連邦(UAE)の首都アブダビでロシア代表団と和平案について協議した。
トランプ氏はまた、プーチン氏やウクライナのゼレンスキー大統領との会談実現にSNSで期待感を示した。一方で、会談は「戦争を終結させる合意が最終段階にある時だけだ」とも強調した。ゼレンスキー氏は月内の訪米を模索しているが、トランプ氏は機内で記者団に「合意をまとめるのが先だ」と語った。
【時事通信社】
〔写真説明〕米国のウィトコフ中東担当特使(左)とロシアのプーチン大統領(AFP時事)
2025年11月26日 12時43分