【ワシントン時事】米連邦最高裁は4日、南部テキサス州が決めた連邦下院選挙区の区割り変更について、来年11月の中間選挙での適用を認める判断を下した。与党共和党が最大5議席上積みできる可能性がある。米メディアが報じた。
最高裁は、区割り変更の差し止めを命じた地裁判決の停止を求めるテキサス州の申し立てを容認した。人種に基づいて恣意(しい)的な区割り変更「ゲリマンダー」が行われたとし、中間選挙は2021年時点の区割りを用いるよう要請した地裁の判断を覆した。
最高裁判事は保守派6人、リベラル派3人で構成。リベラル派の判事は反対を表明し、人種に基づく区割りで選挙が行われた場合「テキサス州民に不利益をもたらす」と指摘した。
共和党は上下両院で過半数を握るが、現有議席は民主党と僅差。テキサス州の区割り変更は多数派維持を狙うトランプ大統領が指示し、共和党のアボット知事が主導した。同州の民主党議員団が採決阻止のため一時州外に逃亡するなど激しく対立したが、共和党が多数を占める州議会で8月に可決された。
【時事通信社】
2025年12月05日 16時22分
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