
【クアラルンプール時事】タイのシーハサック外相は22日、今月再燃したカンボジアとの国境紛争を巡り、カンボジアと停戦に向けた協議を開始することで合意したと明らかにした。同日開かれた東南アジア諸国連合(ASEAN)臨時外相会合後の記者会見で述べた。両国が24日に合同国境委員会を開催し、具体的な協議を行うという。
会合には、カンボジア側からはプラク・ソコン副首相兼外相が出席。両外相が顔を合わせるのは、10月にマレーシアで会談して以来となった。
議長を務めるマレーシアのモハマド外相は冒頭でタイとカンボジアが10月に締結した和平合意の完全な履行を双方に強く促した。その上で「ASEANは、地域の平和と安定を維持するために必要なあらゆる措置を講じなければならない」と強調した。
軍事衝突は22日午前も続き、カンボジア政府は、タイがF16戦闘機で空爆を実施したと発表。タイ側は住宅地に砲弾が着弾したことを受けた「報復措置」だと反論し、双方が強硬姿勢を崩さない中で会合を迎えた。
【時事通信社】
〔写真説明〕22日、クアラルンプールで、東南アジア諸国連合(ASEAN)臨時外相会合後に記者会見するタイのシーハサック外相(AFP時事)
2025年12月22日 18時17分