
土石流災害が起きた静岡県熱海市の伊豆山地区に、被災者らの交流の場になっている「あいぞめ珈琲店」がある。いつでも帰れる場所にとの思いから災害の翌春、復興支援団体「テンカラセン」がクラウドファンディングを募り、被害を免れた建物の空きスペースにオープンした。
被災者で団体代表の高橋一美さん(49)は「被災地を知ろうとたくさんの人が来てくれて地元との交流ができた」と振り返る。交流を通じ移住した人、伊豆山を離れた後も足を運ぶ元住民もいるといい、「人のつながりを実感した」とほほ笑む。
志岐優理子さん(31)は昨年7月に4代目店長を引き受けた際、店の装いを新たにした。コンセプトは「五感で心を癒やす」。ピアニストで弟の竜哉さん(28)らがリクエストに応じて生演奏し、その音色に涙する人も。志岐さんは「悲しみ、怒りを抱えた人もいれば、日常を取り戻し前進する人もいる。地域のつながりをさらに深める空間にしたい」と話す。
〔写真説明〕「あいぞめ珈琲店」の(左から)店長の志岐優理子さん、ピアニストの竜哉さんと星野月菜さん=6月16日、静岡県熱海市
2026年07月03日 14時32分