東北地方南部から九州は10日、日本海側に停滞する前線や前線上の低気圧の影響で雨が降り、福岡、熊本、大分、山口各県で線状降水帯が発生し、11日未明には長崎県でも発生した。熊本県では10日夜から記録的短時間大雨情報が相次いで出され、気象庁は11日午前0時20分に玉名市と長洲町に大雨特別警報を発表した。浸水などの災害が発生している可能性が非常に高いとして、直ちに安全を確保するよう呼び掛けている。
線状降水帯は九州北部の福岡、佐賀、長崎、熊本、大分各県では11日朝まで、九州南部の宮崎、鹿児島両県は同日昼前まで発生の恐れがある。
玉名市では10日午後11時50分までの3時間雨量が284.0ミリ、熊本県菊池市では11日午前0時までの同雨量が211.5ミリに上った。一方、福岡県宗像市では10日午後8時10分までの24時間雨量が414.5ミリ、山口県下関市では366.5ミリに上り、いずれも地点ごとの観測史上最多を更新した。
山陽新幹線は10日午後から広島―博多間で終日運転を見合わせ、東海道新幹線も遅れが生じた。福岡空港も欠航や遅れが相次いだ。前線は12日にかけて停滞し、広い範囲で大雨や落雷、突風、ひょうに注意が必要。
12日午前0時までの24時間予想雨量は多い所で、東海と四国、九州北部250ミリ、関東甲信と九州南部200ミリ、近畿180ミリ、北陸と中国100ミリ、東北80ミリ。
その後、13日午前0時までの同雨量は、関東甲信と九州北部150ミリ、北陸120ミリ、東海100ミリ、東北と近畿、四国80ミリ、中国60ミリ。
【時事通信社】
2025年08月11日 01時04分
society