ベラルーシで拘束の邦人釈放=平和賞受賞者含む123人



ベラルーシのルカシェンコ政権は13日、拘束していた反政権派や元日本語教師の中西雅敏さんら計123人を釈放した。ロイター通信などが伝えた。在ベラルーシ日本大使館は邦人釈放を確認した上で、健康状態に問題はないと明らかにした。反政権派には2022年ノーベル平和賞受賞者の人権活動家アレシ・ビャリャツキ氏が含まれる。

身柄は隣国に移され、中西さんやビャリャツキ氏ら9人はリトアニアで、反政権派幹部マリア・コレスニコワ氏を含む114人はウクライナで保護された。コレスニコワ氏は20年大統領選時に起きた大規模な抗議デモの指導者の一人。

ルカシェンコ大統領は、ロシアのプーチン大統領の盟友で「欧州最後の独裁者」と呼ばれる。ベラルーシ国営ベルタ通信によると「トランプ米大統領の要請に基づき(肥料原料)カリウム産業への制裁解除に関連して恩赦を決定した」という。米特使が12、13両日にルカシェンコ氏と会談していた。

日本政府はベラルーシ側に邦人釈放を働き掛けてきた。大使館は「米側の事前通報を受けた」と明らかにし、トランプ政権に謝意を示した。

中西さんはベラルーシ南東部ゴメリ州に住み、地元国立大学で日本語を教えていたが、鉄道を撮影したなどとして昨年7月に拘束された。首都ミンスクの裁判所は今年3月、スパイ活動罪で懲役7年の判決を言い渡していた。

【時事通信社】 〔写真説明〕13日、リトアニアの首都ビリニュスで、釈放後に取材に応じるベラルーシの人権活動家アレシ・ビャリャツキ氏(AFP時事) 〔写真説明〕13日、釈放後にウクライナで保護されたベラルーシの反政権派幹部マリア・コレスニコワ氏=ウクライナ当局提供(AFP時事)

2025年12月14日 08時35分


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