豪シドニーのビーチで銃撃、16人死亡=ユダヤ教徒標的のテロと認定―首相、銃規制強化を表明



【シドニー時事】オーストラリア最大都市シドニー近郊のボンダイビーチで14日夕(日本時間同日午後)、男2人による銃乱射事件があった。地元警察は、15日までに被害者15人と容疑者1人の計16人が死亡したと発表した。負傷者は約40人に上った。当局はユダヤ教徒を標的としたテロと認定し、捜査している。アルバニージー首相は15日、銃規制の強化を表明した。

警察と豪メディアによると、男2人は親子で、父のサジド・アクラム容疑者(50)は警察官との銃撃戦で射殺された。息子のナビード・アクラム容疑者(24)は拘束されたが重傷で入院中。息子は過激派組織「イスラム国」(IS)とつながりを持つ可能性があるとして、2019年に当局から聴取を受けていた。

現場はシドニー中心部から約8キロ東方にある観光地。付近ではユダヤ教の祭典ハヌカの行事が開かれ、1000人以上が参加していた。アルバニージー首相は14日夜に記者会見し、「破壊的なテロで、ユダヤ教徒を狙った攻撃だ。憎悪や暴力は受け入れられない」と非難した。15日には、銃器所持の数量制限といった規制強化に向け「必要な措置を取る」と述べた。

目撃者が撮影した動画には、容疑者がライフル銃とみられる長い銃を撃つ様子が映っていた。死者の中には10歳の少女やユダヤ教の聖職者もいる。警察官2人を含む42人が病院に搬送され、数人がなお重体。在シドニー日本総領事館によると、日本人が被害に遭ったとの情報はない。

【時事通信社】 〔写真説明〕銃撃事件が起きたシドニー近郊のボンダイビーチ

2025年12月15日 15時48分


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