NPT再検討会議「3度決裂回避を」=核使用リスク増に懸念―中満国連次長



【ニューヨーク時事】核拡散防止条約(NPT)再検討会議の開幕を27日に控え、国連の中満泉軍縮担当上級代表(事務次長)は23日までに時事通信のインタビューに応じた。中満氏は、過去2回の会議が決裂に終わったことを受け「3回続けて成果文書を採択できない事態は避けなければならない」と強調。加盟各国に歩み寄りを求めた。

ロシアによるウクライナ侵攻や米イランの軍事衝突、米ロ間に唯一残っていた核軍縮の枠組み「新戦略兵器削減条約(新START)」の失効など、核軍縮を巡る国際情勢は不安定さを増している。中満氏は「核兵器を持つことが自国の安全保障に必要だ」との世論が欧州などで拡大していると指摘。交渉は難航必至だが、今回も合意に至らなければ、核兵器の使用リスクが増大しかねないとして「条約の空洞化は何としても防がなければならない」と訴えた。

日本政府の役割としては、被爆の実相の共有に加え「良好な日米関係を有効活用」することを提案。文書採択には加盟191カ国・地域のコンセンサス(合意)が必要で、「同盟国として、NPTが米国の安全保障にも重要だと伝えてほしい」と合意形成への貢献に期待を寄せた。

一方、成果文書については「以前のような包括的なものを出すのは難しい」との認識を示した。その上で、「(条約の履行状況を)再検討するプロセスの強化」といった文言で合意できる可能性はあるとみて、NPT体制の維持が「全ての国の安全保障に非常に重要と再確認できれば、大きな意義がある」と語った。

【時事通信社】 〔写真説明〕インタビューに応じる国連の中満泉軍縮担当上級代表(事務次長)=20日、ニューヨーク

2026年04月24日 12時35分


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