
自治体の要請でヒグマを駆除した際、周辺の建物に銃弾が当たる恐れがあったとして猟銃の所持許可を取り消された北海道猟友会砂川支部長の池上治男さん(76)が、道に処分取り消しを求めた訴訟の上告審弁論が27日、最高裁第3小法廷(林道晴裁判長)で開かれた。同日結審し、判決期日は3月27日に指定された。
弁論は二審の結論変更に必要な手続き。道公安委員会の処分を適法とし、池上さん逆転敗訴とした札幌高裁判決が見直される可能性がある。
弁論で池上さんは、子熊なので撃つ必要はないと伝えたが、住民が恐れていたので射殺することになったなどと経緯を説明。「安心して活動ができるようにしていただきたい」と訴えた。
道側は、池上さんが危険で見通しの悪い場所で発砲したとして、「処分に裁量権の逸脱・乱用はない」と主張した。
一、二審判決によると、池上さんは2018年8月、砂川市職員と警察官の立ち会いの下、ライフルでヒグマを駆除。道公安委は周囲の建物に着弾する恐れがあったとして、猟銃の所持許可を取り消した。
札幌地裁は弾丸が付近の建物に当たったり、損壊させたりした事実はないとして処分を取り消した。一方、札幌高裁は現場は見通しが悪く、銃弾が跳ね返りやすい状況だったとして請求を棄却し、池上さん側が上告していた。
〔写真説明〕最高裁での弁論終了後、記者会見する原告の池上治男さん(中央)ら=27日午後、東京都千代田区
2026年02月27日 18時02分