ベネズエラ・識者談話



◇米政権の思惑通り 坂口安紀・アジア経済研究所地域研究センター主任研究員(ベネズエラ地域研究)の話

ロドリゲス暫定大統領が就任して以来、石油産業の外資への開放拡大や政治犯の釈放など、米国の圧力なしには考えられなかった改革が進んでいる。大多数の国民が支持する野党指導者マチャド氏ではなく、ロドリゲス氏と協働し、秩序を維持しつつ米国に都合の良い方向にベネズエラを変えることを選んだトランプ政権の思惑通りの展開だ。

米国はさまざまな手段でロドリゲス氏に圧力をかけ続けている。指示に背けば自身の立場が危うくなると分かっているため、同氏は今後も米国に従わざるを得ない。

ただ、民主化には時間を要するだろう。公正な選挙を行うには、政権の影響下にある選管当局や最高裁の人員を入れ替えなければならない。年内の大統領選実施は難しいのではないか。

トランプ大統領が関心を寄せる石油産業の再建も容易ではない。投資の法的保護がない中で、操業中のシェブロンを除く米石油大手は投資に慎重姿勢を崩さないだろう。

米国はベネズエラ担当の臨時代理大使を送るなど、監視を強めている。反体制派の弾圧が弱まれば、マチャド氏も表舞台に復帰しやすくなる。選挙を求める声が国民の間で高まれば、ロドリゲス氏も無視できないだろう。

〔写真説明〕坂口安紀・アジア経済研究所地域研究センター主任研究員(ベネズエラ地域研究)(本人提供)

2026年02月03日 08時07分


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