【アンカレジ時事】米アラスカ州アンカレジの米軍基地で約6年ぶりに対面したトランプ米大統領とロシアのプーチン大統領は、笑顔で握手し、肩をたたき合って再会を喜ぶ姿を見せた。両首脳は基地の駐機場内に敷かれた赤じゅうたんの上を肩を並べて歩き、米大統領専用車「ビースト」に一緒に乗るなど、良好な関係をアピールした。
現地時間15日午前、それぞれの専用機からほぼ同時に姿を現した両首脳。トランプ氏が右手を差し伸べて迎えると、プーチン氏も右手を差し出して応じ、「こんにちは、親愛なるお隣さん。元気そうでうれしい」と語り掛けた。
トランプ氏は紺色のスーツに赤いネクタイ姿、プーチン氏は黒いスーツにえんじ色のネクタイだった。両首脳が赤じゅうたんを歩く中、米軍用機による儀礼飛行も行われた。
両首脳はさらに、「アラスカ2025」と書かれた演壇で記念撮影に臨んだ。米記者団から「(ウクライナでの)市民の殺りくをやめますか」などの質問が浴びせられたが、プーチン氏は耳に手を当てて、「分からない」というしぐさを示した。トランプ氏は反応しなかった。
会談後に行われた共同記者発表では、プーチン氏が時折笑顔を見せながら、米ロの協力の歴史を力説した。一方、トランプ氏はやや疲れた表情で「生産的な会談だった」と振り返ったものの、記者団の質問を受け付けず、約12分で発表を打ち切った。
【時事通信社】
〔写真説明〕15日、米アラスカ州アンカレジのエルメンドルフ・リチャードソン米軍基地で握手するトランプ米大統領(右)とロシアのプーチン大統領(ロイター時事)
2025年08月16日 16時09分