イスラエル、最後の人質遺体収容=ガザ検問所再開へ―和平計画進展は不透明



【カイロ時事】イスラエル軍は26日、パレスチナ自治区ガザのイスラム組織ハマスが連れ去った人質のうち、最後の1人の遺体を収容したと発表した。これを受け、イスラエルは、エジプトと境界を接するガザ最南部ラファの検問所を人の移動に限定して再開する見込みだ。

遺体を含む人質全員の帰還は、トランプ米政権が主導するガザ和平計画「第1段階」の主要項目。今後は「第2段階」に含まれるハマスの武装解除やガザ暫定統治の進展が焦点となるが、見通しは不透明だ。

イスラエル軍は先週末からガザの中心都市ガザ市東部のイスラム教徒墓地で捜索を実施した。地元メディアによると、数百の遺体を掘り起こし、歯型などから人質の身元を確認した。

2023年10月のイスラエル奇襲で、ハマスが約1200人を殺害、約250人を拉致し、イスラエルはハマスの壊滅と人質奪還を掲げて軍事作戦に踏み切った。イスラエルのネタニヤフ首相は遺体の収容後、「ガザに人質はもういない。使命を果たした」と述べた。その上で「残りの目標も達成する」と強調し、ハマスの武装解除を目指す考えを示した。

ガザの暫定統治を監督する機関として和平計画に明記された「平和評議会」は今月22日、発足した。ただ、トランプ大統領がトップを務める平和評議会は、ガザ以外の紛争にも関与するとされている。英仏独など欧州諸国は参加を見送っており、暫定統治の支援体制で足並みが乱れる恐れが出ている。

また、昨年10月の停戦合意後もガザでは、イスラエル軍が「ハマスの合意違反」を理由として散発的に攻撃を続けている。イスラエルのパレスチナ占領が続く限り武装解除に応じようとしないハマスに対し、イスラエルは実力行使も辞さない構えで、本格的な戦闘はいつ再開してもおかしくない状況だ。

【時事通信社】 〔写真説明〕26日、イスラエルのテルアビブで、イスラム組織ハマスに連れ去られた人質の遺体を搬送する警察車両(EPA時事) 〔写真説明〕26日、エルサレムで演説するイスラエルのネタニヤフ首相(EPA時事)

2026年01月27日 18時03分


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